ウィーンの地元民が愛する食材の宝庫
ウィーンに暮らし始めて間もない頃、SparやBILLAなどオーストリアのスーパーマーケットに何となく物足りなさを感じていました。そんな時、夫から「それなら市場があるよ!」と、訪れたのがウィーン16区にあるトルコ人や東洋系の人々が多く集まる地区に位置し、その国際色豊かな雰囲気が比類のない活気を生み出しているブルンネンマルクト(Brunnenmarkt)でした。特に期待せずに足を運んだのですが、食材の新鮮さ、活気、そして豊富な品揃えに、「夫よ何故もっと早く教えてくれなかったのだ!」と、まさに目から鱗が落ちる思いでした。
マルクトの歴史
ブルンネンマルクトは、ヨーロッパ最長の常設ストリートマーケットとして知られています。約950メートルにわたり、170以上の店舗が軒を連ねるこの市場は、1786年にタリア通り(Thaliastraße)の噴水(Brunnen)周辺で始まった小さな市場から発展しました。2000年にイッペンマルクト(Yppenmarkt)と統合され、2010年には歩行者天国エリアが整備されるなど、時代とともに進化を遂げてきました。
"Orient ums Eck"(角を曲がれば東洋)というニックネームで親しまれるこのマルクトは、その名の通り、西洋の街並みの中に突如として現れる東洋的な雰囲気が魅力です。ウィーンで最もリーズナブルな市場の一つとして、地元の人々や観光客から愛されています。
マルクトの魅力
ブルンネンマルクトの魅力は、その多様性にあります。カフェやバー、トルコのパン屋から地元農家の製品まで、多文化的な商品が並び、まさに「小さな東洋」を体験できます。新鮮な果物や野菜、肉、パン、チーズ、魚はもちろん、トルコやギリシャの特産品、オーストリアの農家の特産品など、豊富な食材が揃っています。また、ケバブやソーセージなどの軽食を楽しむこともできます。北部にあるイッペンプラッツは、文化交流の場となっており、開放的なカフェやレストランが並ぶ広場として老若男女に親しまれています。
新鮮な食材を求める地元の人々、独特の雰囲気を楽しむ観光客、くつろぎの時間を過ごす若者たちなど、様々な人々が行き交うこの市場は、ウィーンの多様性と活気を体現しています。次回ウィーンを訪れる際は、ぜひブルンネンマルクトに足を運び、その魅力を体験してみてください!(地元農家の出店が多くでるのは土曜日のようです)
📍Brunnenmarkt
Brunnengasse / Yppenplatz
1160 Wien
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